ファミリールームを取り入れた間取りと過ごし方のアイデア
ファミリールームとは、家族だけで過ごす、プライベート空間のことです。
日本の暮らしではあまり馴染みがないかもしれませんが、欧米では、リビングはパブリック、ファミリールームはプライベートと部屋を分かれているケースが多いです。
弊社では、特にお子さんがいるお住まいでは、必ずファミリールームのご提案をしています。
リビングやダイニングはゲストも招くゾーンとして綺麗に保ち、一方で、ファミリールームでは朝食を取ったり、お子さんがおもちゃで遊んだり、宿題をやったりと、用途は様々ですが、ぐちゃぐちゃゾーンとして散らかっていても良い空間として考えています。
<緑ヶ丘の家>
キッチンを挟んで、左右にファミリールームとダイニングを配置したプランです。
朝食や軽い食事はこちらですることを想定して、ベンチは汚れてもサッとふけるビニールタイプで造作しています。
プライベートなゾーンをまとめるようにし、ファミリールームの隣には、デスクスペースを設けました。
ご主人が在宅ワークをされたり、帰宅後に子供達が勉強したりできるようになっています。
<代々木の家>
キッチンの隣に元々あったお部屋。
当初は収納がガラス扉のため中身が見えてしまい、雑然とした印象でした。
また飾り棚としての利用を想定されていたので、綺麗な照明が入っていました。
そこで、ラタン+木枠を扉につけ、収納の中が見えないようにしつつ、ほのかな光が室内から楽しめるようにしました。
また、ご主人がごろんとお昼寝ができるようにと、大きめのdaybedを兼ねたベンチを作りました。
ブルックリンのイメージにしたいとのご要望から、木枠を黒フレームに変更し、つまみもアイアンに、ブリックを壁に貼っています。
なんといってもこのベンチの生地(Romo)とクッションは一目で気に入って頂き、日本にいることを忘れるような空間となりました。
<横浜の家>
お客様を頻繁に招かれるため、独立したキッチン・ファミリールームを設けたお住まいです。
大人の時間と子供の時間を上手に分ける海外では、キッチンとファミリールームが一体になり、ダイニングから独立している家が多いです。
こちらのご自宅も来客が多く、お子さんがまだ小さかったことから、ダイニングから独立した、ファミリールームと一体となったキッチンをご提案しました。
ファミリールームから子供部屋へはLDを通らずにアクセスできるようにしたため、大人と子供がそれぞれの時間帯で過ごすことができます。
<横浜の家>
キッチンとパントリーの間に位置するファミリールーム。
書類や冷蔵庫など日々近くにおきたいけれど、見せたくないものを計画的に収納しています。
また、隣地からの視線を隠しつつ、空が眺められるように、窓にはカフェカーテンを。
女性的になりすぎないように、ロッドや縫い方を入念にカーテン屋さんと相談しました。
視線が気になる箇所は、曇りガラスにしてしまいがちですが、クリアガラス+カフェカーテンはかなり有効な手法と実感しました。
チェック柄の壁紙(FE74445/sangetsu)とダークデニム色のベンチ生地をベースに、ザラホームや海外のクッションを混ぜてアレンジしました。
このように、ファミリールームは用途、プラン、周辺環境によって大きく計画は変わります。
ですので、何が目的でファミリールームを作るのかを、明確にした上で計画をされると良いと思います。
LDを綺麗に保つために「ぐちゃぐちゃにして良いゾーン」という理由だけでなく、ファミリールームの使い方をじっくり考えることが重要です。
小さいスペースでも、ファミリールームはお勧めです!